劇団丸組 新山猫最終章感想
山猫達が生きる世界にどっぷり浸って、すごく濃密な夢を見たような四日間でした。
劇団丸組さまの公演を観るのは今回が初めてだったので、最終章から観て話に付いて行けるのか不安でしたが、最初に今までの山猫ときりの旅路を映像で説明してくださるホスピタリティのおかげで、すんなりとストーリーに入って行けました。前作の斎藤一と竹子が背中合わせで戦うシーンがカッコ良すぎて、映像だけで若干泣きました。早い!
スッキリと解りやすいストーリー展開で、こうだったら熱いな!という伏線が、めちゃくちゃカッコイイ形で回収されて、ままならない切なさに涙して、全力で生きた先にある光に勇気をもらえる、明日へのパワーをもらえる作品でした。
こんなの見たことない!という興奮をくれるアクションと、どの役にも生きて来た道のりが見えるお芝居と、カッコイイところで最高にカッコイイ絵が作られる照明と、バチッとハマった音楽や効果音。
様々な世界で第一線で活躍されるスペシャリストの方々が作られる舞台の凄さに圧倒されました。
丸さんをはじめ、カッコイイを作られるプロが集まると、こんな作品ができてしまうのかと震えました。
出演された役者さん全員のファンになっちゃったので、一人ずつ語らせてください。
鞍馬山の山猫【丸山貢治さん】
丸さんがかっこいいことは、皆が知っている事実なので、かっこいいところを語ろうと思ったらいつまでも尽きずに出て来てしまいますが、息継ぎ一つするのにも激痛が走る肉体を気力だけで動かして、最後まできりを守るために生きようとする姿が、本当にかっこよかったです!
義豊とのお芝居のぶつけ合いは、心臓がギュウゥ…と潰れてしまいそうな切なさでした。
そこまでが本来の力を出し切れない闘い方だった分、神刀の力で万全の肉体を取り戻してからのバッチバチの動きのかっこよさがとんでもなかったです。十二支を次々にぶった斬る速さも、西郷との一騎打ちの迷いの無い剣の強さも、最高に興奮しました。
ラストシーンの山猫は、娘を失って心を閉ざす前の姿に戻ったんだと思って観ていたのですが、その姿が、丸さんそのものの優しさとエネルギーを感じるもので、胸が熱くなります。
こんなお日さまのような方が近くに居たら、絶対に好きになるし、力になりたいと思うな!と確信しました。
千秋楽後の挨拶で、丸さんの人間としてのかっこよさを感じて、めちゃくちゃもらい泣きしてしまいました。
甘く整ったお顔立ちで、等身バランスも良くて、心臓を震わせるお芝居をされて、バッチバチに動ける多彩なアクションをされる。それだけで完璧にかっこいいのに、更に、脚本も演出も衣装作りもその他にも裏方のお仕事もこなされて、めちゃくちゃ疲れているだろうに、周りへの気遣いと感謝を忘れない…魂まで「#丸さんかっこいい」です!
きり【田中千空さん】
誰よりも綺麗な魂を持っているという言葉が、こんなに似合う方はいないだろうな、と思います。
最初に観た回からそのお芝居にぐっと胸を打たれて泣かされましたが、回を重ねる毎に、仲間を呼び集めるシーンの言葉の通りや力強さが増して行くので、千秋楽では一番ボロボロ泣いちゃいました。
山猫ときりは、二人で一つのヒーローだと思います。
丸山さんと翁長さんというプロ中のプロのお二人の立ち回りだから絶対大丈夫だと解っていても、自分を挟んで交錯する剣の中、二人を信用して大丈夫な姿勢を保って動ける恐怖心のコントロール力も、さすがでした。
どんな時でもお芝居を止めてしまわないプロ意識も、めちゃくちゃかっこよかったです。
可愛いだけじゃなくて、芯の通ったかっこよさも持つステキな女優さんです!
義豊【安田桃太郎さん】
ずるい! かっこいい! こんなん皆好きになっちゃう! ずるいー! かっこいいー!
というのが初めて観た時の感想で、千秋楽まで観た感想も全く同じです。いやー、本当に、桃さん、めちゃくちゃかっこいいですね…!
今まで桃さんのお芝居を観たのが、ナゴヤ座にゲスト出演された時以外では、おっきな舞台で演じられるのを双眼鏡で観る、という感じだったので、今回、息遣いや細かい目の動き、表情の作り方まで見て取れる距離で観て、お芝居の巧さに痺れてしまいました。
めちゃくちゃ張っている感じではないのに、台詞全部がクリアに耳に入って来る声も、正体に繋がる細かい伏線を張って行く丁寧なお芝居も、大きな舞台にも立たれるプロの凄さを実感しました。
そして、アクション! 南さんの申との立ち回りの強者対強者!という迫力が空気をビリビリさせて、背筋が痺れました。
最初は無かったと思うのですが、「今だけはその名前を返上させてもらう」の前に山猫の「義豊!」という呼び掛けが入るようになって、あのシーンのかっこよさが更に増した気がします。
あと、アフタートークやカテコで、座長の丸さんをフォローする上手さに、なんて仕事ができる方なんだ! と感動しました。さすが社長…!
リムセ(マナ)【さかたりささん】
登場すると周りの空気が澄んで行くような、透明感のある女優さんだなぁと思いました。
生き残ったアイヌの民達の中で、年長の自分が皆を守らなければという重い責任を担い、自分の身の安全や望みは後回しで皆を救おうとする姿は、影武者などではなく、神の巫女としての尊さを感じました。
そんなマナが、義豊のことだけは諦められないところが、とても愛しいです。
アクションではなくお芝居で強さを見せてくれるかっこいい方でした。
リナリ(リムセ)【村山優香さん】
めちゃくちゃ可愛い女優さんがいらっしゃる! とびっくりしました。ウルトラマンシリーズのヒロインでいらっしゃると聞いて、納得しました。可愛い。そして、かっこいい!
義豊に「神の姫巫女らしくぶちかませ!」と言われた後の決戦の火蓋を落とす言葉、めちゃくちゃかっこよくて、痺れます。こういうの、めちゃくちゃ好きです。かっこいいところにバシッとかっこいいが来る脚本を、最高にかっこよく演じられるの、たまらないです。
なのに、カテコやアフタートークになった途端、ふわっふわ可愛くなるので、ときめいちゃいました!
カナタ【豊田ルナさん】
めちゃくちゃ可愛い女優さんがいらっしゃってびっくりしました二人目です!
ウルトラのヒロインが二人もいる座組、本当にすごいですね…!
カナタのちょっと浮世離れした無邪気さが、あまりにも自然に似合いすぎて、初回観劇時はその正体に全く気付けませんでした。可愛いから可愛い仕草が普通に似合ってしまうんです!
十二支の時が止まっている中で動くカナタが、巳の刀を指でヒョイって退けるところがとても好きです。
正体を明かしてからの神刀に相応しい台詞の凛々しさに、うわー、強いー! とドキドキしました。
セダイ【大林ちえりさん】
アイヌの女の子二人組の性格の違いがバランス良くて、毎回ニコニコして観ていました。セダイの一人称が「うち」なのが、個人的にツボでした。
普通の女の子だけど、アイヌの生き残りとして自分がやらなければならないことをやる覚悟は固まっている。普通に生きる人の強さを、セダイとオタニから感じました。
活発で向こう見ずなところがあるけれど、仲間を思う気持ちは人一倍強いセダイの明るさが、義豊の世界の光の一つになったんだろうなぁ。
オタニ【阿須賀みのりさん】
声がめちゃくちゃ可愛い! と思っていたら、声優さんだと聞いて納得しました。オタニが喋る度にキュンキュンしていました。その可愛い声で日替り十二支献立を聴けるのが密かに楽しみでした。千秋楽に巳さんの唐揚げが出て来てガッツポーズです。
おっとりしたオタニの雰囲気とふわふわ柔らかな笑顔は、癒しでした。
丑【坂口俊昭さん】
おっきい刀には夢が詰まっている!
その刀を担いでスクワットする登場シーンから、丑さんの存在感にワクワクしていました。
イヌイの跳び蹴りを受けるアクションの時に、受ける刀を構える角度が毎回完璧で、それがあの高い蹴りのかっこよさを最大限に魅せているんだと感動しました。
イペタム顕現の静止シーンで、構えた角度を変えずにピタリと止まっているのがすごいなぁと見惚れました。
寅【橋渡竜馬さん】
信仰?の関係で、トラさんというだけで、親近感というか、応援したくなってしまう体質なのですが、その底上げが無くても、魅了されてしまう凄いアクションを観せていただきました!
トラザさんが上げていた新山猫最終章告知動画のトランポリンアクロバットが、このシーンで出て来るんだ!と、めちゃくちゃワクワクしました。
辰と寅の回転ジャンプ、最高にかっこよかったー!
イケメンだしアクション凄いし、視線を引き付ける華があるしで、気付くと目で追ってしまいました。
獲物に飛び掛かる寸前の虎を思わせる低い体勢の構えが大好きです!
辰【宮永裕都さん】
やる気があるのかないのか、何を考えて十二支に属しているのか、掴めないキャラクターが、空想の動物である龍らしさを感じさせて、観る度にじわじわと惹かれて行く不思議な魅力がありました。
良く喋る分、あんまり怖くないのかな? と思わせておいて、抵抗するリナリを連れて行く時に見せる底冷えする眼に、ゾクッとします。
辰の「りょーかい」が、とても好きで、あのポーズを脳内でリピート再生しちゃいます。
刀二本の使い方も、それを構えて高いジャンプで降りて来る姿も、アクションの動きの一つ一つがめちゃくちゃキャラが立っていて、すごく魅せられました!
巳【名古屋虎三郎さん】
私は、トラザさんのアクションが世界一かっこいいと惚れ込んでいるので、今回、凄いアクションマン、スタントマンの方々の中で、バッチバチに暴れる姿を拝見できるのを、公演情報が公開された時から、ずっとワクワク楽しみにしていました。
巳のビジュアルが公開された時には、あまりにもセクシー過ぎて動揺しました。どんなキャラクターなのか全然想像できずにドキドキしていましたが、良い意味でめちゃくちゃ予想外の巳さんが出て来て、すごく楽しかったです。
申さんとの妙に艶っぽい空気をどういう風に捉えれば良いのか最初混乱しましたが、ともすればオネエキャラになってしまうところを、絶妙な匙加減で「心が女性」であることを解らせるお芝居に、トラザさんの巧さを改めて実感しました。声の使い方がめちゃくちゃ上手い…そして、すごく良く通る…!
BRATSさんと立ち回りで絡むところを観れたら嬉しいなぁと夢見ていたんですが、熊倉さんの斎藤一とのバッチバチの斬り合いが観れて、毎回、めっちゃ感涙しました。ありがとうございます…っ!
トラザさんの当てて行く蹴り技を観れたのも、すごく嬉しかったです。めちゃんこかっこよかったー!
トラザさんのかっこよさをいっぱい浴びまくれて、最高に幸せな四日間でした。
午【石川真之介さん】
朴訥とした存在感が、馬っぽくて良いなぁと思いました。
ギャロップするようなステップとか、走り抜ける斬り方とか、動きの端々に干支の特性が出ているのは、スーツアクターさんとして活躍されている方ならではの上手さなんだろうな、と思いました。
汚し加工をしたようなメイクも相俟って、影みたいに佇んでいるのに、大人数が絡む立ち回りになると凄く良いポジションに浮き出して来る感じ、かっこいいです。
羊【安川桃香さん】
十二支の中で刀を持って戦う唯一の女性アクターさん、すごくかっこよかったです!
ふわふわ真っ白な衣装と、くるんと巻いた角みたいなヘアアレンジの可愛さと、バッチバチに刀を交わす立ち回りの鋭さのギャップが、すごく良いです。
イヌイとの闘いの場面、手に汗を握る迫力なのに、師として慕う相手と戦わなければならない切なさも感じて、涙腺にじん…と来ます。
イヌイと羊との関係、申と巳との関係に似通ったものを感じるのですが、十二支間で後輩を干支が二個上の先輩が育てるような制度があったりするんでしょうか?
申【南誉士広さん】
悪い男を演じる南さん、なんだかグッと来るものがありました。巳を可愛がっているように見せつつ、いざとなったら捨て駒にできてしまう猿ならではの狡さ、かなり好きです。
かっこいい衣装に赤い爪が映えるビジュアル、とても良かったです。巳の色っぽさも引き立てる爪色、天才でした。ありがとうございます。
申の納刀が毎回かっこよかったです。それと、一番上のセットから二段目に飛び降りる時のドン! という迫力も最高に痺れました(アフタートーク?の時は最上段から床まで跳んでいらっしゃって、度肝を抜かれました)!
今回、申と義豊が斬り合うシーンが多く、南さんと桃さんのバッチバチの殺陣をいっぱい胆嚢できて嬉しかったです。音ハメの立ち回り、何度観ても鳥肌たっちゃうかっこよさです!
酉【神村風子さん】
声の使い方の上手さに、鳥肌が立ちました。
オープニングの穏やかなナレーションから不穏さを感じさせる語り掛けへのグラデーションのような変化、毎回ゾクゾクしました。
黒いロングドレスの似合う妖艶な美しさは、全ての黒幕に相応しい人離れした存在感を持ちながら、カナタと対時した時に見せる嫉妬心には人臭さも感じて、俗世に流れたイペタムの姿だというのが、とてもしっくりと納得いきました。
自分が酉年なので、なんだか思い入れを抱いてしまっていたキャラクターです。
斎藤一【熊倉功さん】
渋みのある男の色気というのを絵に描いたら、熊さんの姿をしているんだろうなと実感しました。
寅を突きで倒してからのスパーッは、歴史に残るカッコ付けだと思うのですが、あれを純度100%のかっこよさで演れるのは、熊さんだけだと思います。
オープニングのあらすじ映像の斎藤一の命を懸けて闘う姿に涙腺をやられてしまったので、劇場版山猫を観れる日を楽しみにしています! あのシーン、めちゃくちゃ観たい!
箱館戦争後の斎藤一と土方歳三が出会うという状況だけで感動してしまうのに、羽織を渡して和泉守兼定を抜かせ、並び立って闘う姿なんて見たら、泣かないわけないじゃないですか…
申と巳を倒した後、誠の字を前に並んだ背中、最高に胸熱でした。
アフタートーク…じゃなくてアフターアクションで、はちゃめちゃに渋カッコイイ斎藤一のビジュアルのまま、大刀を振り回すIQ2のボスになってしまった振り幅を見て、更に熊さんのことが好きになりました!
こんなにかっこよくて美しい女性がいたのか…! という衝撃を受けました。
小さなお顔に長い手脚の立ち姿だけで美しさに圧倒されてしまうのに、薙刀捌きや繰り出される蹴りの華麗さに見惚れました。薙刀が先に飛んで来る登場シーンも、めちゃくちゃかっこいいし、「義によって助太刀いたす!」の台詞も、最高にかっこいいし、こんなの惚れてしまわないわけがないです!
このアクションをもっともっと観たいので、劇場版山猫でその夢が叶うことを期待しております!
巳にとどめを刺す蹴りの強さに、ときめいてしまいました。
神保雪子【長谷川みなみさん】
千秋楽のカテコ挨拶で、アクション経験がなかったと聞いて、めちゃくちゃびっくりしました。
すごく綺麗な剣捌きだし、まき子と一緒に敵を倒す場面の斬り抜いてピタリと決める動き、すっごくかっこいいし、バリバリ立ち回りやっている方だと思って観ていました。
凄いアクションマンが揃った座組の中で、短期間でこれだけの殺陣を身に付けられたんだと思うと、感動してしまいます。
ラストシーンの斎藤一とのやり取りが、とても好きです。雪子さん、美人だから、見たらストレートに美人だって口から出ちゃいます!
依田まき子【五味涼子さん】
開幕前のTwitterや南さんの番組で話題に出ていた五味さんがバッチバチの立ち回りをするシーン、観るのを楽しみにしていました。
実際観て、想像を数段上回る動きに、瞬きを忘れて見入ってしまいました。
女性でこんなアクションが出来ちゃう方がいらっしゃるのか…と衝撃を受けました。
すごく若く見える可愛いお顔立ちをされているから、そのギャップにもやられてしまいました。
お酒好きそうなところも大好きです! 開幕前インスタライブは完全に寝落ちていて気付けなかったので、次回があったら、絶対覗かせていただきますー!
沖田林太郎【進藤ひろしさん】
渋かっこいいー! 信念を持って生きる侍そのもののお姿、味方にいたらすごく頼もしい方だと思いました。付いて行きたいリーダーです。
お蝶とのやり取りにちょっとしたお茶目さを感じるところも好きでした。
敵の刀を奪ってからの二刀流、めちゃくちゃかっこよかったです。
穏やかで艶のある声の「御用改めである」素敵だったなぁ…
お蝶【榎堀まやさん】
めちゃくちゃ可愛い女の子が、華麗な棒捌きで戦う姿、最高にワクワクしました!
長物を扱いながら、あんなに身軽に立ち回れるの本当にすごい。可愛くて強いって、最強ですね…!
お蝶が、きりのことを「お嬢様」と呼ぶの、すごく好きです。お蝶ときりとの今までの絆を観たくて仕方ないので、やっぱり劇場版山猫に期待です。
「行き遅れましたー」からの全く笑っていない目が、怖くて最高でした。そんなところも含めて、お蝶さん、大好きです!
イヌイ【大久保洸成さん】
敵だった相手が、仲間になって手を貸す展開、皆大好きな胸熱なやつー! と心の少年がスタオベしちゃいました。
一番ピンチな状況で、炎と共に登場して、更なる強敵の出現に絶対絶命かと思わせておいて、助けに入る…めちゃくちゃかっこいいやつです。大好きー!
胸ぐらを掴み上げての「山猫ー!」の声に、「お前ほどの男がこんなところでくたばるな!」の声が重なって聞こえました。胸熱…!
イヌイと山猫の闘い、観たかったなぁ…
十二支最強を体現するアクション、本気で一瞬も瞬きできない動きとスピードで、心拍数がやばいことになりました。今まで私が観て来たお芝居では、飛び掛かって脚を巻き付けて倒すアクションを見たことがなかったので、本気でドキドキしました。手汗がやばい…
そんな最強の男が、西郷相手にはまるで歯が立たず、ぼろぼろになっても掴み掛かって行く闘い方をするの、ものすごく涙腺に来ました。西郷とイヌイは、同じ理想を夢見た友だったんですね…最強の存在の心の柔らかいところを見せられてしまうと、本当にダメです。絶対泣いちゃいます。
一度、羊との斬り合いの中で刀が落ちちゃうことがあったんですが、元々そういう立ち回りだったような最高にかっこいい体術で戦いを成り立たせていて、プロのリカバリー力の高さにも度肝を抜かれました。コンマ0秒の判断力でお互いの動きを合わせる凄い世界を垣間見ました。
西郷隆盛【扇長卓さん】
最後の力を振り絞って敵を倒した! と思ったところで登場するラスボス。佇まいだけで格違いの強さを感じさせる存在感の重み、さすがでした。
渋かっこよくて、バチバチに動けるアクターさんが何人もいらっしゃる座組の層の厚さ、本当にすごいですね。
イペタムが二対になったのは、新山猫版での初設定と聞きましたが、最後の闘いに相応しい西郷と山猫の一騎討ちが観れる展開、めちゃくちゃ好きです!
間にきりを挟みながらの立ち回りを安全に成立させてしまうプロ同士の技、圧巻でした!
密偵【蚊野塁さん】
これだけのアクション盛りだくさんの舞台で、斬られ役として入るのが二人だけなのは、少ないような気がしたのですが、そんなことを感じさせない動きで、どの場面も最高のかっこよさを作り上げていらっしゃったの、凄いなと思います。
前半、巳が引き連れて出て来るシーンが多いので、密かにポーズをリンクさせている密偵が可愛いなぁとニコニコしちゃいました。
密偵【奥平祐介さん】
あわあわ慌てた動きをしたり、味方の足を引っ張っちゃったり、シリアスな場面にくすりと笑えるコミカルさを添えたり、そのシーンのオチを付けたりと、個性の立った密偵に、ついつい視線を引かれてしまいました。
斬られ役としての上手さは勿論、いろんな舞台でアンサンブルを務めて身に付けた経験値を感じました。
名古屋の役者さんだというのがとても誇らしいです!